まともな概念すら存在しなかった出版取次業界。

2015-11-15
通常、産業には業界別に、概念を表した教科書なるものが存在する。

およそ25年ほど前、社会人なりたての頃、出版の編集や書店の経営・実務についての書籍は結構あったりした。
でも、出版取次業界の教科書はなかった。

一応業界についての説明はあったのを覚えている。新卒社員なのに一週間ほどのテキトーな研修。そのなかで、人事部の次長が数分ほどの説明をしながら黒板に書き込みしていたのを記憶している。
一般的な商業出版のルートを「正常ルート」(要は取次ルート)と呼び、金融的な役割(商流)と物流機能を簡単に説明していた。

入社時に先輩に「会社や業界のマニュアルってないんですか?」と訊くと、「そんなもんあるかい。書店向けのマニュアルやったらあるぞ」といわれたのを覚えている。
営業部に配属されたとき、上司や先輩たちに「取引先の書店に行って、営業するって、何を商談するのですか?」と訊くと、「ルートセールスや」と言われただけで、誰も答えられなかった。
「この業界の営業ってルートセールスとは違う」と疑問に思いながら、何年も調べた答えが「リテールサポート」という名の営業スタイルだ。

業界の概念など根本的なことも人によって全然解釈が違ったりして、若輩者だった私も混乱の毎日だった。


でも今の時代、出版の裏方の取次業界にもザックリ説明された教科書があったりします。


出版流通のしくみ 001
  新・よくわかる出版流通のしくみ/発行:出版メディアパル 500円(税別)2014年4月1日発行


便利な世の中になったものです。こんな冊子が25年前にあったら仕事がどんなにスムーズにマスターできたか、って思う今日この頃です。


コメントを書く







コメント内容



お問い合わせはこちらから