2009年9月 韓国の印刷事情ルポ。
《4年半ほど前のブログ記事より、韓国の印刷事情をお届けします》
‥‥09年9月、韓国・ソウル近辺において、数社の印刷業者と相談。まずは韓国・パジュ市にある総合出版都市である「パジュブックシティ」の敷地内の、とある印刷業者と商談。通訳者を交えて進行しました。概要は韓国印刷業界のメリットの説明が中心でした。
こちらパジュ市で商談した業者の提携先印刷工場。パジュ市の北のはずれ(北朝鮮との国境近くですね)にあります。
工場内です。三菱製のオフセット印刷機を使用しています。
こちらも工場内。印刷データのオペレーションを行っています。
これが印刷物。おそらくパンフレットでしょうね。
●当然といえば当然だが、印刷のコストは日本の約半分。
●製本技術はやはり日本の製本のほうが、ハイレベルである(ちなみにソウルの大手書店では本の背中が落丁しているのを見かけた)。しかしながら、そのレベルは向上しているとのこと。
●日本と紙の銘柄がちがうので、似たような紙質でも現物を確認してから注意すること。
●問題点は輸送コスト、関税。あと商習慣の違い(例:100冊の注文に対して韓国業者はサービスとして110冊に上乗せ。10冊のサービスに日本側は戸惑い有り)。などもある。
そのあと、パジュブックシティを離れ、先方の提携先の印刷工場を見学。ソウルの中心に位置する「忠武路」。ご覧の通り印刷関係の会社がズラリ勢揃い。
こちらは忠武路の印刷業者の直営工場。ソウル駅裏側に位置してます。年期が入ってますね!
その次は、ソウル一の繁華街「明洞」近くの印刷街「忠武路」にある印刷会社と商談。こちらは4階建てのビルを構え、デザインスタッフも10数名を抱えるそこそこの規模の会社だ。ここの会社は日本の出版社の印刷・製本の実績もある会社で、日本の漫画同人誌の印刷の商談もあるという。しかしながら韓国では紙メディアよりもネット上での同人誌閲覧が多いとのこと。‥‥やはりというべきか。韓国では多くの漫画貸本屋が存在するという。商談後、自社の印刷工場(ソウル駅裏側近辺)を案内され、見学。そのあとは豪華な宮廷風の鍋と毛ジャンをご馳走になり、特大サイズの韓菓子セットをいただくことに。‥‥まさにいたれりつくせりのサービスでした!