2010年3月・8月の記事 韓流ビジネス云々‥‥。

2014-12-08

≪韓国財閥サムスンに学ぶビジネス戦略≫


~週間エコノミスト3/30号より

 TVや新聞、雑誌の経済報道で韓国系の「サムスン」が先進国や新興国市場で勢いを増している。かつての日系企業の世界制覇を凌駕するがごとく、その存在感はゆるぎないものとなりつつある。
サムスンがグローバル市場で競争力を高め、成功している原因は何か。それには3点が指摘できよう。

 第一に、ある製品のブランドを高め、それを自社の製品に波及させていくという「製品ブランド力の移転」構図だ。例えば、自社の強みである携帯電話である程度のシェアと認知力を獲得し、それを液晶テレビやLED液晶テレビに反映していくという戦略。そのブランドイメージは多くのAV機器や生活家電の販売増に繋がっていく。

 第二に、地域間にわたる成功のノウハウを移転していくパターンである。まず欧州でシェアを獲得し、その流れで米国市場に展開し、一定の収益とシェアを確保。その後BRICSやMEA(中東アフリカ)地域のような新興国の開拓に向かうパターンである。代表的な例はサムスンの液晶テレビ「ボルドー」ブランドだ。ワイングラスのようなディスプレイで、06年には欧州でトップシェアになったという。
その効果がMEA地域に波及し、グローバルシェアを伸ばすこととなった。

 第三は販売促進等の積極的な投資だ。新興国でもプロモーションを積極的に行い、スポーツやイベントにも積極的だ。そして人材への投資。「地域専門家制度」という独自な制度で、入社3年目以降の社員300人を毎年1年間、世界各国に送り出し、語学研修や地域調査、人脈作りなど、現地文化を理解するための様々なことに取り組ませている。09年までに60カ国700都市に約3800人を送り出し、最近はMEAや中南米地域などの新興国が増加傾向だという。給料とは別に現地費用として1人あたり約1億ウォン(約800万円)を会社が支援する。この点は日本企業では考えられないシステムだ。

‥‥日本は以前からのブランドイメージの余力で展開しているが、サムスンは市場がまだ黎明期から徹底して先行し、現地ニーズにあった戦略と販売チャンネルを構築している。まあ、グローバル化以前の時代は先進国は日・米・欧の企業が席捲していたので、ニッチなところを攻略したということになる。日本企業もまだまだサムスンよりも考えの及ばない戦略が必要ですね~。グローバル経済の今日は、弱肉強食。ある意味恐ろしいものですね!


≪韓流ビジネスと日本市場≫

~「週刊東洋経済10.7.31号」より抜粋~

 すでに日本でも娯楽のひとつとして定着した韓流。だが、その定義を一口で言うのは難しい。韓国国内でも韓流とは大衆文化的なコンテンツが中心としながらも「時代によって柔軟に変わる」というのが考え方だ。これは、「芸能関係のコンテンツだけが韓流ではないということ」と韓国コンテンツ振興院日本事務所の金泳徳所長は説明する。

 例えば。日本でも大人気を博したテレビドラマ「チャングムの誓い」では、劇中紹介される朝鮮王朝時代の宮中宮廷料理が注目され、韓国料理料理への関心も高まった。このような食文化への関心も、ひとつの「韓流」に入るというわけだ。
 韓流の定義があいまいな分、ビジネス上の需要予測も非常にしづらい。統計をとるためにどんな手法を使っても「韓流ビジネスの一断面しかつかめない」(金所長)。そのため、輸出先の市場規模や購買力、事業展開もはっきりしない。もともと文化とはそういうものでもある。

‥‥文化産業というのははっきり言ってマーケティングが読みづらいものだ。「個人の文化」なんていうのは「自己満足の世界」がほとんどであるといっても過言ではない。

 それでも韓国政府によると、韓国のコンテンツの輸出規模は18.8億ドル(08年)と、前年より20%拡大しており、この数年は右肩上がりだ。
 韓国政府による文化支援策による効果が大きいといわれる韓流だが、実はそれほど大々的なものではない。コンテンツの普及や広報支援、そして映像機器などのハード面での支援だ。前者は海外市場を狙う企画会社などの補助金や、企画公募で大会を開催し創作を促すもの、後者はデジタルメディアセンターなどのインフラを整備し、技術的な支援や人材育成を行う政策が中心だ。以外にも地道である。韓流といえば一般的にはテレビや映画コンテンツが大部分を占めるような印象があるが、実は韓国から輸出されるコンテンツではゲーム関連がもっとも多く、テレビドラマや映画は以外にも10%未満に過ぎない。

‥‥実は韓流ビジネスの主流は実は「オンラインゲーム」ということだ。韓国へ訪れた際、ホテルのCATVの中には「ゲーム対戦チャンネル」なんていうのもあった。プロゲーマー同士がホールスタジオの中で対戦し、白熱した観客も多数だ。ゲーム機大国日本でもあり得ない風景である。

 韓流の市場としての持続性は日本が一番だという。
例えばドラマの場合、放送版権がビジネスの入口になり、その後のDVDやCDの制作・販売、出演俳優の写真販売、コンサートやファンミーティンングの企画、関連グッズの販売、全国ツアーと一つのコンテンツでマスからニッチまでうまく展開できるのは日本のみであるという。

‥‥この店は日本は腐っても(?)先進国、経済大国。社会が複雑化されている分、マスやニッチな部分の余地があるのだ。

 韓流の登竜門ともいえる「冬のソナタ」だが、日本では「郷愁感」が人々の心をつかんだが、中国や東南アジアでは、先進的な面がある一方、伝統的な価値を残す韓国社会に親近感を覚えるそうだ。

 今後のマーケットはやはり中国と米国になる。中国はその市場規模と潜在性、米国は世界に通用するビジネスモデルを作り上げるためだ。

‥‥韓流ブームは6年前ほど前に予想したとおり、日本では日常の文化になりつつある。なぜなら若者層より、中高年層に受け入れられからだ。これからは韓流ビジネスも細分化されていくであろうが、まだまだ可能性の余地は十分だ。


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