10月, 2016年

 リトルプレス・自費出版がもたらすもの ~文フリ札幌視察と文フリ大阪出店。

2016-10-09

7月23日(土)、第1回文学フリマ札幌視察。


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もう秋ですが、この夏は初めて北海道を訪問。文学フリマ札幌を視察してきました。開催場所は、なんと『さっぽろテレビ塔イベントホール』。

100ブースの出店ですが、熱気ムンムン。30分ほどで一旦会場から出て外で休憩し、また会場に入り30分ほどで外出、の繰り返し。それほど賑わっていたということです。





で、第4回文学フリマ大阪出店です(文フリでは出展ではなく出店といいます)。


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先月9月18日(日)は第4回文学フリマ大阪に出店。今回で二度目の出店です。場所は恒例の堺市産業振興センター・イベントホール。写真は左上(南海高野線中百舌鳥駅)→右上(堺市産業振興センター外観)→左下(産業振興センター入口)の順。



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こちらは340ブース出店。この日は雨模様で客足が鈍いかなあ、と思いきや。推定1500~2000人ほどの来場者で賑わいました。



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で、私、ヴィレのブース。即売会用名義『インディーズ出版ヴィレ』で出店しました~。


ボクは6年以上前からブログなどで、盛んに「なんで商業出版は漫画同人誌即売会などインディーズな出版を軽視するのか?」と問題提起していました。もうその答えは出ているかと思いますが、いかがでしょうか?

文学フリマとはいったい? なぜこんな現象が起きているのでしょう。

 

元々は2002年、ある漫画評論家兼編集者の方が芥川賞・直木賞を取り仕切る文壇と文芸雑誌への批判を展開。それに反論した純文学作家との論争に端を発したそうです。その中で、ひとつの回答として当時から多くの来場者で賑わっていた漫画同人誌即売会の手法を手本に立ち上げることになり、現在に至った経緯があります。

現在、ネット社会が確立しており、「コミュニティ化」「分衆化」したことによって小説や評論を書く人・作る人たちのリアルイベントが、発展・拡大傾向にあるといえます。それはTwitterなどSNSで文芸同人誌即売会の存在を知り、出店者、または一般来場者として参加する流れがあるからです。

80年代、90年代は一般社会でオタク層が日の目を見ない時代だった。コミックマーケットは90年代半ばにすでに30~40万人の来場者を動員していたにも関わらず、大手マスメディアは取り上げませんでした。ちなみにボクも90年代半ばにヴィレをミニコミで展開していましたが、この流れを無視してしまった。「なんで漫画の即売会に活字モノを売らんとあかんねん。漫画は漫画、活字は活字やろ」という具合です。

‥‥その考えは後になって反省しましたが。

というのは理由があります。2009年頃、勤務先の取次会社では物流センターの文庫部門に配属されました。そこで目にしたものが、ライトノベル。一番の売筋商品だったということです。そのため関西漫画アニメの聖地・日本橋へ足を運び、【とらのあな】【メロンブックス】などの同人誌ショップを視察します。よーく見ると一般の人が1部500円もする漫画同人誌を買うではないか。「なんで自費出版モノを買うねん」。ボクにとっては驚きでした! まあ売れるのはほとんど二次創作モノでしたが。とにかく自分の、本に対する見識の無さにひとしきり反省でした。

もうひとつは「ネット印刷・オンデマンド印刷」の普及。印刷物の価格破壊と、ネット上で気軽に入稿することでプロ以外の作り手も手間暇が省け、価格的にグーンとハードルが低くなったことが考えられます。まあ、30年以上前から格安・小部数の「同人誌印刷」がありましたが、やはり一般の人にとってはとっつきにくいものだったかもしれません。


独立系セレクト新刊・古書店や文芸同人誌即売会は【来場者・読者】がすなわち【書き手・作り手】でもあったります。そこにプロやアマチュアの垣根はない。

何度も提言していますが、「誰だって最初は低レベルなスキルで、所詮アマチュア」です。

出版に携わる人たちは何故プロを目指すフィールド、すなわち即売会などのイベントを立ち上げて草の根のシーンを育成しなかったのでしょうか? ちょっと不思議でなりません。これらの作品は全てゴミなのでしょうか? そんな上から目線が出版業界を衰退させたのかもしれません。実は出版の流通もこれに当てはまるといえます。


10年ほど前にボクが主宰していたAB研究会というサークルのブログで載せてきたことですが、出版業界は日本の高度成長後の70年代後半~90年代前半、経済が成熟化した頃の「大量生産・大量販売」のビジネスモデルを引きずり過ぎた。そして出版業界の安定神話の時代が長過ぎたため、改革に着手するのにずっと二の足を踏んでいた、といえます。

再販制度・委託販売制度を何一つ改善せず、日和見に走って流通の崩壊状態を迎えた【商業出版】、そして今の時代の文芸シーンとあまりにもかけ離れ、孤高を保つ特異な【文壇】。


気が付くのが遅すぎると思いますが、いかがでしょうか?



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