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 最近の仕事 会報「村重 第一四号」(村重研究会)と映画上映会。 

2016-02-15


先日お仕事させていただいた自費出版物が伊丹市のイベントで販売されました! 現地の模様はページ下部に掲載しています。

「村重 第一四号」(村重研究会 編)

A5判、102頁、表紙・レザック、本文・書籍用紙、カバー用紙なし、180部発行。



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これは私の地元・伊丹の戦国時代の有岡城主であり、一昨年の大河ドラマ「軍師官兵衛」でも登場した武将・荒木村重についてさまざまな角度から研究する会の年次発行物です。

荒木村重とは? 「軍師官兵衛」のキーパーソンのひとり。

摂津国(現在の北大阪から神戸の東側)の一介の武士だった村重(ドラマでは仲間由紀江の夫・田中哲司)は織田信長の家臣となり出世、摂津国を任される。しかし敵対する石山本願寺(今の大阪城)との和睦を命じられるが、本願寺の困窮ぶりに同情する。

だが信長の家臣である立場という板挟みに悩むが、ついに信長に反旗を翻すことに。

強固な有岡城に立て籠もり、信長に頑強に抵抗する。信長に和平交渉を託されたかつての村重の盟友・黒田官兵衛(ドラマでは岡田准一でした)は、逆にここで彼に幽閉されることになる。

軍師官兵衛ではここがハイライトのひとつでした。

織田勢の西の敵・毛利勢に援軍を求める為に、包囲された有岡城を大将である村重自ら脱出し尼崎城(今の尼崎中央図書館があるところ)へ向かう。しかし織田勢はその隙をつき、有岡城を陥落させる。村重の妻で当時絶世の美女といわれた「だし姫」や、その他一族郎党は京都の六条河原にて処刑される。

当の村重は尼崎城から神戸の花隈城へ拠点を移し、抵抗するも力尽きて毛利勢の所領に落ち延びていく。

やがて秀吉の時代になると堺で茶人として復帰するが、天下人・秀吉への畏れから出家、名を道薫(どうくん)と改めるのだ。


嫁子供たちを見捨て自分だけ逃げ延びた男、と長年評価されてきた。

でも真の姿は立派な武将だった、ということを証明するために10数年前から結成されたのが荒木村重研究会です。

村重は今なお伊丹市の町おこしにも貢献しています!

郷土史の出版物制作は楽しいですね♪ 生きがいを感じます。

【荒木村重が登場するおもな歴史小説】

●反 逆 上・下巻(講談社文庫) /遠藤周作 著

●播磨灘物語 ①~④巻(講談社文庫)/司馬遼太郎 著



《イベントの模様》

2016.2.13(土)《絵巻》山中常磐 上映会 & 村重交流カフェ / いたみホールB1多目的ホール


ご当地の戦国武将・荒木村重の子で浮世絵師の元祖と呼ばれる、岩佐又兵衛の傑作・《絵巻》山中常磐を描いた作品の上映会です。午前の部と午後の部に分かれ、それぞれ100名がはるばるいたみホールへ来られました。


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 出版不況の原因は? 一体何年言うてるの?

2015-11-15

1996年のピークを境におよそ20年近く凋落している出版業界。

業界では1999年頃から「出版不況」という言葉が使われ始めた。

たしか大阪屋の専務が1998年の年末に「今までずっと右肩上がりの業界だったのが、2年連続落ち込んでいる」と言っていたのを覚えている。

他の業界のように1、2年で一気に落ち込むのではなく、徐々に落ち込んでいく感じだ。
だが、その間に町の書店さんはバンバン潰れていった。にもかかわらず危機感がとても希薄な大阪屋だった。

2000年には同業大手の日販の経営危機が叫ばれ、駸々堂という関西の老舗出版社・書店が倒産という事態までになった。

それを尻目に大阪屋は2000年秋冬頃から世間から安定企業と言われるようになる。だが、それは派手なバブルの時代に積極投資できず、いい意味地味で貧乏臭く、慎重な路線が幸いしたといえる結果だ。


出版不況の真の原因は、業界の根幹である「再販制度や委託返品制度」というのが化石のように古いということに気づいていないということだ。

1997年から市場が低下したのではない。1992~93年頃から返品過剰なのが問題視されていた、ということはすでにこの頃から出版物の供給過剰が始まっていたと見るべきだろう。
新古書店のブックオフが注目されはじめたのが1992年頃。新古書店の台頭が出版不況をもたらしたのではなく、この頃すでに書店が消費者のニーズに応えられなくなったので新古書店に流れたのが正しい見方だ。

この90年代半ばというのは携帯電話が爆発的に普及した時期でもあり、その後のネット時代に繋がれていってる。通信費という面で考えても本の購入額が冷え込むのも当たり前の話だ。


何年も「出版不況の原因は何?」という考える古い頭と、いつまでも「紙メディアが中心」で物事を見る “上から目線の思考” をやめるべきだと思いますね~。

 まともな概念すら存在しなかった出版取次業界。

2015-11-15
通常、産業には業界別に、概念を表した教科書なるものが存在する。

およそ25年ほど前、社会人なりたての頃、出版の編集や書店の経営・実務についての書籍は結構あったりした。
でも、出版取次業界の教科書はなかった。

一応業界についての説明はあったのを覚えている。新卒社員なのに一週間ほどのテキトーな研修。そのなかで、人事部の次長が数分ほどの説明をしながら黒板に書き込みしていたのを記憶している。
一般的な商業出版のルートを「正常ルート」(要は取次ルート)と呼び、金融的な役割(商流)と物流機能を簡単に説明していた。

入社時に先輩に「会社や業界のマニュアルってないんですか?」と訊くと、「そんなもんあるかい。書店向けのマニュアルやったらあるぞ」といわれたのを覚えている。
営業部に配属されたとき、上司や先輩たちに「取引先の書店に行って、営業するって、何を商談するのですか?」と訊くと、「ルートセールスや」と言われただけで、誰も答えられなかった。
「この業界の営業ってルートセールスとは違う」と疑問に思いながら、何年も調べた答えが「リテールサポート」という名の営業スタイルだ。

業界の概念など根本的なことも人によって全然解釈が違ったりして、若輩者だった私も混乱の毎日だった。


でも今の時代、出版の裏方の取次業界にもザックリ説明された教科書があったりします。


出版流通のしくみ 001
  新・よくわかる出版流通のしくみ/発行:出版メディアパル 500円(税別)2014年4月1日発行


便利な世の中になったものです。こんな冊子が25年前にあったら仕事がどんなにスムーズにマスターできたか、って思う今日この頃です。

 新コーナー「ヴィレ代表・豊田の日々雑感・増刊」で~す♪

2015-11-13
新コーナーです。ここで日々の思いつきをアップします。

最近サイトブログもご無沙汰でしたので、ちょっとアップ。

このサイトではおカタい内容ばかりでちょっとシンドイ感もあるので、気分転換も兼ねてこのコーナーを作りました~♪


 著者様のふるさとへ 四国巡礼の旅

2015-09-15

この9月12日(土)~13日(日)はマイカーで思い切って旅してきました。
継続してお仕事をいただいている著者様へ。日ごろのご愛顧に感謝の気持ちをこめての四国巡礼の旅。


9 月12日(土) 2015-09-12 08.22.14
淡路島の北端にある淡路ハイウェイオアシス。伊丹から出発し、宝塚ICで中国自動車道に入り、山陽自動車道に乗り換え、神戸淡路鳴門自動車道のルートを走破します。




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およそ3時間後に高松中央ICに到着、高松市街入りです。まずは名勝・栗林公園へ。松木林が綺麗です。




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ナショナルチェーン書店の宮脇書店の総本店「宮脇カルチャースペース」を視察。高松港近くのロケーションで3階建てビルです。屋上はなんと観覧車があります。そして店舗の手前には宮脇卸センターがあります。おそらく外売などの在庫ストックなのでしょう。


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ワンフロアおよそ400~500坪。店舗の脇には版元別のコーナーがあります。これなら版元さんも高松にきた際には必ずここへ営業に来ますね!



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香川県の市電、ことでんに乗車。のどかな雰囲気でゴトンゴトン走っていました。


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高松市街を離れて20分くらいのところにある「郷座敷」という店でうどんをいただきました。ここは江戸時代から続く由緒ある建物で、和風カフェ&雑貨店も併設されています。


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写真左が高松城跡・玉藻公園です。天守台跡からすぐに瀬戸内海が眺望できます。同じく右が市街中心地・丸亀町商店街(高松中央商店街)。アーケードの総延長が2.7キロもあり、日本一の長さらしいです。


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丸亀町商店街に立地する宮脇書店本店。本館と別館があり、本館3F各40坪くらい、別館6F各20坪ほどあります。近くに紀伊国屋書店がありますが、ここが高松の情報発信基地といっても過言ではないでしょう。




9 月13日(日)
高松市街中心にあるホテルで泊まり、翌早朝から高知県へ。まずは著者様の故郷の須崎市へ向かいました。


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人もまばらで、のどかな田舎町という感じです。ゆるい雰囲気の須崎駅周辺。なんか癒されます! こういったところは郊外型の商業施設がいくつかあり、そこに人は集まります。


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須崎港周辺。港というよりも浜辺に防波堤があるという感じです。港沿いは魚市場らしいですが、休日のせいか無人です。


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須崎市から高知自動車道で一路高知市・桂浜へ。そうです!坂本龍馬記念館のあるところです。雄大な太平洋を見渡せる桂浜のそばにある岬に記念館はあります。太平洋沿いに横断する黒潮ラインのドライブは気分爽快です。



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  写真左から 坂本龍馬の肖像画、続いて龍馬直筆の薩長同盟調印書の裏書き。赤字でホンモノの契約書を証明するためのものです。

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妻・お龍との新婚旅行・霧島での模様を描いたもの。龍馬夫妻が日本初の新婚旅行らしいです。


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そして数百メートル岬をくだったところにあるのが桂浜公園。浜の端には竜王崎があり、こちらも絶景が見渡せます。写真右が龍馬の銅像。昭和初期に建立されたそうです。


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こちらが断崖絶壁の竜王崎。やはり龍馬はここで大海原に向かって大志を胸に抱いたのでしょうか?


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桂浜から車で30分以内で高知市街へ。市街中心部にあるのが高知城です。壮大な城門がご立派。江戸時代、山内家が代々にわたって土佐藩に君臨した見事なお城。


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左が高知の屋台市場で有名なひろめ市場。海鮮物を中心に高知グルメが堪能できます。そして右が高知市街を東西に結ぶ帯屋町商店街にある宮脇書店。やはり四国の書店といえば宮脇書店。いたるところにあります!


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左がはりまや橋。右が市電のとさでん(土佐電鉄)です。


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そしてJR高知駅。駅南広場には武市半平太、坂本龍馬、中岡慎太郎の土佐三偉人の像(写真左から順)があります。


走行距離およそ730キロの旅でしたが、四国の山々を突っ切り、波静かな瀬戸内海や太平洋の遥かな水平線を横目に走る旅路は気分爽快といえます。これから定期的にマイカー旅行したいものですね!



 ~元出版流通業者の「本と周辺の話」⑥「業界第4位・栗田出版販売の経営破たん」

2015-07-17
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【新文化2015.7/2号の記事より~その1】

中堅取次会社の栗田出版販売(東京・千代田区、資本金3億7800万円、山本高秀代表)は6月26日、東京地裁に対して民事再生手続き開始の申し立てを行い、同日、同地裁が財産(債権)保全命令を出した。すでに日販などが出資する出版共同流通がスポンサー企業候補として挙がっており、今後、大阪屋との統合を目指す考えを発表している。


栗田出版販売(以下「栗田」で省略)は1990年代初頭は700億円の売上(1991年9月期の発表)を記録した。しかし、2013~2014年度売上高は329億円で10年連続の減収。経常利益は6年連続で損失となり、約30億円の債務超過に陥っていた。2012年11月には東京・板橋区にある旧本社を売却し、神保町に移転。西日本地区の支店も大阪支店に統合、さらには早期退職者募集、ネット販売のブックサービスも楽天へ譲渡などのリストラ策を進めていた。
(中 略)

今回、物流面で支援する大阪屋は2008年8月、栗田と業務提携し、協力関係にある。2009年に11月に2社の合弁会社、㈱OKCを設立し、埼玉・戸田市に共同で「OKC戸田物流センター」を立ち上げた。今後、栗田は大阪屋に信用補完と物流代行の支援を受け、出版共同流通ほか、大阪屋の関西ブックシティ(KBC)と連携して物流を行う。
出版社との部数交渉窓口は、従来通りの条件(正味、つまりマージンなど)で栗田が行う。「新刊・注文分」の取引主体は大阪屋で、同社が出版社から書籍・雑誌などを仕入れる。出版社は「栗田分」として従来通りにOKCに搬入。出版社が出す仕入れ代金の請求先は大阪屋に変更され、大阪屋から出版社に支払われる。
書店からの注文対応は、従来通りに方法(VANや書店からの直接注文)で栗田が受け、栗田に在庫がある商品に関してはそのまま出庫。在庫がない場合は栗田が出版社に発注して取り寄せる。緊急の場合は大阪屋のKBCの在庫を活用してバックアップ体制で臨む。

返品主体も大阪屋となる。書店からの返品はこれまで通り、栗田のラベルが貼られて出版共同流通から出版社に商品が戻る。ただし、法的に6月25日以前の仕入れに伴う債務との相殺処理はできない。26日分搬入分以降の請求分と相殺となる。6月25日までに栗田で発生した債務は、東京地裁が発令した財産保全命令により、一部の例外を除き、債権者に対して再生計画外で任意に弁済することはできない。出版社への弁済額は今後策定される再生計画に盛り込まれると見られるが、「なるべく高い率で弁済できるようにしたい」(栗田関係者)と話している。栗田では出版社に向けた文書で「6月26日以降の取引により発生した債務については、確実にお支払いさせていただきます」と記し、今後の新刊、既刊書などの出庫に理解を求めている。

書店はこれまで通りの取引で一切の変更はない。



                                                                                                        
‥‥まあ、業界3位の大阪屋が経営危機なのに、4位の栗田が好調というのは考えられない話です。 確か1991年といえばヤマト運輸と提携し、《本の宅急便》である「ブックサービス」を立ち上げて間もない頃だ。他業種に比べ遅さが慢性的な書店の取り寄せ注文に対応したサービスで、電話かファックスで本の注文を受けて数日後にはお客様に商品が届くという、当時としては画期的なサービスだった。

「なぜ、本の注文は商品到着が遅いのか?」‥‥それは、出版物は基本的に委託販売のためお客様からの注文(「客注品」といいます)を受けてもキャンセルする可能性があり、出版社としては返品されるというリスクがある。よって他の本などの注文が段ボール箱(「パッキンケース」といいます)が満杯になるまで出荷を保留する。そこから取次に出荷されてもここの物流センターでも書店行きの商品が一個のパッキンケースになり次第、出荷を始めるという流れなのです。そのため客注品は1週間~2週間の到着を要するという非効率的なシステムから逃れられなかったのです。
今ではAmazonがネット上で受注、直ぐに出荷~お客様への到着が翌日~3日以内という大幅なリードタイム減少を実現しています。
                                                   

【新文化2015.7/2号の記事より~その2】

首都圏栗田会の奥村会長(南天堂書房)は6月26日、早くも「栗田支援」を表明。大阪屋の株主である大日本印刷、楽天、講談社、小学館、集英社、KADOKAWAの6社も支援する方針を固めているようだ。大阪屋の株主の1社である講談社の森武文専務は6月26日、「今は困惑している。しかし、栗田が事業を譲渡し、書店を守ることができるならば、今回の措置もやむを得ない。今後もできる限り応援したいと思う」と話し、小学館、集英社も栗田を支援する考えを示している。


倒産・自主廃業した取次会社は鈴木書店をはじめ少なくないが、最大規模になるのはほぼ確実。帝国データバンクでは栗田の負債額を約134億円と報じているが、数十億円程度という見方もある。
物流業務で支援する日販グループの出版共同流通が、スポンサー企業として候補に挙がっているなか、大阪屋との競合は早ければ来春にも現実化する可能性がある。



‥‥2008年の段階ですでに大阪屋と提携していたが、このあたりの話は予想通りです。私が大阪屋にいたころから「大阪屋は栗田を統合するんだろうなあ」という噂は出回っていました。
栗田は1918年(大正7年)に「栗田書店」として創業した後、戦時統制によって「日本出版配給(日配)」に組み込まれた。そして戦後再び独立し、現在の組織となった。札幌、福岡に支店を展開して売り上げを拡大。いわば戦前からの取次の「独立の雄」なのです。
長年続く出版不況の中、栗田が生き残ったのは「街の本屋さん」を大切にし、トーハン、日販の目が行き届かない小回りを利かせた取り組みを進めていた点にありました。
すでに経営危機の大阪屋が栗田と統合し、楽天の傘下に入るという筋書きになる。硬直した出版業界、特にトーハン、日販の二大大手が独占している出版取次業に第3勢力として新風を巻き起こしてほしいところです。
                                                                                                                                                                                                                                                   

 2015年 あけましておめでとうございます!

2015-01-01

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みなさま、あけましておめでとうございます!

今年もいっそう前進していきたいと思いますので、
今年も何とぞ宜しくお願い申し上げます。


Happy New Year!

新年好!  新年快樂!

새해 복 많이 받으세요~.


 ~元出版流通業者の「本と周辺の話」③ 「出版取次ってなに?」

2014-12-29

    

世間一般ではあまり表にでない「出版流通のコントロールタワー」、出版取次業(取次)について焦点を当てたいと思います。


 出版販売会社とも出版販売商社と呼ばれることもあります。

 要は他業種でいうところの「問屋・卸売」にあたります。他業種の卸売は倉庫を持ち、物流をメイン機能に置いたりしますが、取次業者は一味違った側面を持っています。以下の4つの機能があります。


【物 流 機 能】

各出版社の既刊本の倉庫、新刊本の仕分け・配送・返品業務


【金 融 機 能】
    

書店へ納品した商品の代金回収、版元への支払い


【情 報 流 通 機 能】

ITインフラで新刊書誌データや書店での販売状況を集約、書店~出版社と相互に情報提供。

最近ではSCM(サプライチェーンマネージメント)と呼ばれた戦略を行い、情報精度向上につとめている。


【仕 入 配 本 機 能】
  

新刊本の仕入および配本


その他、書店の新規店企画・開業支援も取次主導で行います。



 ‥‥なかでも特異なのが【仕入配本機能】です。

 出版社が取次業者の東京の仕入窓口で新刊の部数交渉を行い、各取次ごとの部数を決定します。取次は直ちに全国の書店に割振り(新刊配本)し、配送します。これが取次が一方的に配本・送品し、書店が返品可能な委託送品というシステムです。

 全国に出版社約3600社、書店約14000店に対し、取次40社。取次は大手2社のトーハン、日本出版販売(日販)が全国の書店との取引のシェアの75%以上を握っています。

 多数の出版社と書店を少数の取次が流通を動かすという、いわゆる瓢箪型の流通構造になっています。

 悪い言い方かもしれませんが、取次大手2社などは出版社や書店に対して強い支配力を持っています。このあたりが出版流通のコントロールタワーと言えるところかもしれません。

 ちなみに主な取次業者の株主は講談社・小学館・文芸春秋・新潮社・学研・旺文社・光文社・KADOKAWA(角川書店グループ)・集英社などの大手出版社であり、これまで取次の経営に影響力を及ぼしていました。最近では大日本印刷や楽天など異業種が株主として名を連ねています。株式は一般公開されていません。取次は出版流通のコントロールタワーでありますが、大手版元が牛耳っているというのも言いすぎではありません。


 ≪取次の物流機能の特性について≫

 たとえば従業員10人程度の零細出版社からベストセラー商品が出るとしましょう。全国14000店からの補充注文に対応できるでしょうか?電話やFAXなど無数の注文には到底受け付けることができません。

 取次業者は自社の物流センターからその商品を翌日に書店に届けることが可能であり(最短なら昼イチ発送、昼間に配達可能)、しかも取次の営業マンが責任を持って対応できるのが強みといえます。取次の物流センターにある倉庫は3600もの出版社の既刊本の在庫管理に対応できるのです。

 出版物の販売金額は新刊が2~3割、既刊が7~8割といわれます。物流センターの倉庫にある既刊(補充注文品)をピッキング(出庫)して起票・梱包・発送します。
 雑誌・新刊・注文品(既刊の補充注文)のカテゴリーに分かれた配送業務は取次業者と契約している運送業者が定期的に配送しています。

 大手家電メーカーなら販売会社(販社)を持っていて、【大手メーカー一社→販社(傘下、あるいは系列の卸売会社)→小売】というスタイルで物流機能を担っています。しかしながら出版取次業は従業員10人以下が半数を占める出版社の商品の流通を支えます。ここが物流機能としての醍醐味です。

 一例をあげると、出版取次第3位の大阪屋では取引先であるジュンク堂書店の各店舗に大阪屋の社員2~3人の営業担当者がついています。大阪屋の営業マンは毎日午前中に書店訪問、物流センターから配送した商品の検品作業、その他諸々のよろず請け負い(リテール・サポート)を行います。こういった物流機能+リテールサポートの業務が取次の持ち味ともいえます。


 ≪流通ルートについて≫

 基本的には「取次・書店ルート」が出版業界の大動脈となっています。出版物の売上のおよそ70%を占めます。現在、町の書店(地場書店)はジュンク堂などのメガ書店などに顧客を奪われ、ずっと地盤沈下の状態にいます。

それ以外には

「コンビニ(CVS)ルート」 週刊誌などの雑誌販売がメインで、販売金額はおよそ13%。

「ネット書店ルート」 いわずと知れたAmazonや楽天ブックスなどの販売ルート。推定ですが、売上の10%を占めます。

  その他では「教科書ルート」、「図書館ルート」、「即売ルート」

などがあります。



 〜元出版流通業者の「本と周辺の話」① 「出版取次3位大阪屋、ついに楽天の傘下に」

2014-11-19

 週刊東洋経済2014年11月8日号に掲載された記事の紹介です。

 〜大阪屋ではこの10月28日に臨時株主総会が開かれた。楽天は出資比率が35.19%を拠出し、ついに筆頭株主となった。楽天は大阪屋の物流部門を分社化し、新たに「大阪屋ロジスティクス(OSS)」を設立する。ネット書店部門である楽天ブックスが自社の物流拠点であるRFC川西(兵庫県川西市)と連携し、Amazonに対抗できる体制作りに取り組んでいくという〜

東洋経済201411.8 3

 楽天のことについてはご存知の人が多いと思うので、まずは私が長年サラリーマンとして過ごした出版取次の大阪屋と出版取次業界について語ってみたいと思います。

 関西を拠点に置く取次(卸)業者で、本社はこの4月まで大阪市西区(現在は東大阪市徳庵にある物流センターが本社)。90年代初頭に入社しましたが、当時から出版取次のシェアの70〜80%はトーハン(当時は東販と呼んでいた)・日販。この2大取次が独占しており、一応大阪屋は業界第3位です。その辺りは今も昔もほとんど状況は変わっておりません。

 私は大阪屋入社時、新規書店の企画・開業支援をする「開発企画部」というところに所属していました。ここでさまざまな書店を見てきました。
 この時期の書店業はいわゆる「郊外型店舗」が全盛で、郊外の幹線道路沿いに出店するのが主流でした。バブルで都心の賃料が高騰し、それを避けるかたちで他の外食店などとともに書店が出店されるという有様でした。大阪屋取引の書店でいえば、北大阪の田村書店や南大阪のパルネット、東大阪のヒバリヤ、兵庫県・播州地域のうかいやなどの地域チェーン店が幅を利かせる感じでした。

 90年頃、出版業界は書籍・雑誌の総売上が2兆円程度で、ちょうど躍進していたダイエーグループの市場規模と同じくらい。バブル崩壊後は出版業界は不況に強い業種と呼ばれていました。しかし戦後から続く右肩上がりの出版市場は96年をピークに、そして97年から現在に至るまでずっと下がりっぱなしです。いわゆる「出版不況」は18年も続いています。

 93〜95年頃、出版取次業界は屋台骨である倉庫・伝票起票・配送の物流部門が全面的に情報システム化していきます。大阪屋では95年12月、東大阪市徳庵に巨大物流センターの関西ブックシティ(KBC)が稼働します。大阪屋でもロジスティクスの概念が導入され、3K業種と呼ばれた仕事も近代的かつ効率的なものに変貌していきます。

 当時から大阪屋のメイン取引先であるジュンク堂が全国展開を始めたのが94〜99年頃でした。バブル崩壊で都心の物件の賃料が下がっていたこの時期に、全国規模で500〜1500坪程度のメガ書店を次々と出店、今や不動のナショナルチェーン店の地位を揺るがないものにしました。ちなみに大阪屋社内では「ジュンク堂を育てた大阪屋」なんて会話も飛び交いました。
同時期に阪急が書店業に進出。ブックファーストとして大阪屋と取引を開始、後に首都圏に出店攻勢をかけていきます。

 黒船のAmazonが上陸したのが2000年。この時日本ではトーハンとタッグを組んだネット書店「イー・ショッピングブックス」(現在のセブン&アイ→セブンネットS)がすでに始動しており、Amazonはライバルの日販に打診するも、当時は日販が経営危機。そして第3位の大阪屋にお鉢が回ってきたという状況でした。大阪屋とAmazonとの取引の実質稼働が2001年。ジュンク堂・ブックファーストの躍進に加え、安定企業「元気な大阪屋」と呼ばれ、世間では一定の評価を受けていたのである。

  東洋経済2014楽天大阪屋 2

 その大阪屋がついに楽天経済圏に入るそうです! 2013年6月には「楽天が大阪屋を買収する」という話が急上昇し、結局既存の株主である大手出版社(講談社、小学館、集英社など)が阻止した形となったが、今回の臨時株主総会ではAmazonの日本の出版業界の制覇を阻止するという利害が一致し、楽天が筆頭株主となったらしい。

 OSSを拠点にして今以上に楽天ブックスを効率アップさせ、さらには書店で楽天マートの商材を受け取りするなど、「楽天のコンビニ&書店化」を目論んでいるみたいです。おそらく電子書籍の楽天Koboを大阪屋と取引のある書店で店頭販売し、書店と楽天Koboをタイアップして共生を図るという狙いもあるのではないでしょうか?

‥‥大阪屋をはじめとした「元取次視点の出版流通の話」は今後もアップしていく予定です。

~10/17(金)「町には本屋さんが必要です会議」参加など。

2014-10-28

 10月17日(金)の話ですが、大阪市・谷町6丁目近辺にある「隆祥館書店」さんで開催されたセミナー「町には本屋さんが必要です会議」に参加してきました! 7Fイベントルームにはおよそ60名ほどが集まり、大変な盛り上がりでした。3名の書店さんたちがパネリストとして、出版不況について、町の書店業界の事情、これからの書店の展望などなど語りつくた1時間半のセミナーは業界人にとって有益な場でした。
 その後は、近くにある中華料理店で懇親会にも出席。ここでもさまざまなクリエイターの方などと名刺交換ができて素晴らしい宴となりました。

2014-10-17 19.21.59

2014-10-17 21.21.17

 翌日18日(土)は、神戸元町にあるミニシアター「元町映画館」でとある映像作家のアニメ映画鑑賞会に出席しました。この元町映画館は初めて訪れましたが、2Fにはリラックスできるサロンがあり、インディーズな雰囲気なので映画ファンにとっては楽しめる場所ともいえますね~。

2014-10-18 16.47.40

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